当記事では、製缶板金加工と曲げ加工について詳しくご説明します。是非ご確認ください。

【関連記事】

>>製缶板金加工と塗装

>>製缶加工と機械加工

>>製缶加工の品質向上事例

製缶板金加工とは

製缶板金加工とは、鋼板や鋼材を使用し、曲げ・溶接といった加工により求められる形状に成型する加工です。

製缶板金加工については以下の記事で詳しくご説明していますので、ご確認ください。

>>製缶板金加工とは?

曲げ加工とは

曲げ加工は、鋼板などの材料を曲げて変形させることで、様々な形状に加工する方法です。使用される代表的な設備としては、プレスブレーキで、上にあるパンチと下にあるダイの間に曲げたいものを入れて、挟んで圧力をかけることで、変形させます。また、曲げる際には、板の厚さや出したい角度に応じて適した金型を使用することで様々な曲げ加工ができるようになります。金型については、少量多品種の場合は、金型の交換といった段取り替えが頻繁に必要になります。

ベンダー

曲げ金型について

曲げ金型は、加工形状によって様々な種類があります。曲げ形状や角度を考慮し、金型を選定します。代表的な形状として、V曲げ、R曲げ、ヘミング曲げといったものがあります。写真のものは、V曲げで、写真上のパンチと写真下のダイの組み合わせによって直角、鈍角、鋭角などの形状に加工を行います。

曲げ金型

曲げ金型の設計・製造

曲げ加工を行う際は、通常汎用の金型を使用し、同じ金型で複数回曲げたり、異なる金型を組み合わせたりして成形していきます。曲げる回数や金型交換の回数が増えるとその分加工に時間を要し、コストがかかります。そこで、特注で金型の設計をし、専用の金型を製造することで、曲げる回数や金型交換の時間を削減することができます。ただし、加工する製品が量産されなければ、曲げ金型の設計・製造にかかる費用の回収が難しくなるので、費用対効果の検討が必要です。

製缶板金を曲げ加工する際のポイント

製缶における曲げ加工でポイントとなるのは、寸法の調整と角度の調整です。金属に対して圧力を加えると伸びたり、元の角度に戻ろうとしたりするので、製品の公差内の寸法と角度に合せるための微調整が重要になってきます。製品の形状によっては、曲げていく順番を考えないと伸びた寸法が蓄積していき、最終的に寸法誤差が大きくなり、公差に収まらなくなることがあります。図面に特別の表記がなければ、製缶曲げ加工品のjis規格の普通公差等級で加工できれば良いですが、厳しい公差が求められる製品に関しては、職人の手による微調整で仕上げていきます。

製缶板金の曲げ加工事例

製品分類:検査装置 ステンレス 機械組立 ブラケット製作
業界:検査装置
素材:SUS304
サイズ:L1230×W426×H236
精度:±0.5
工程:C1複合機・曲げ・TIG溶接

製缶板金の曲げ加工事例

製缶板金の曲げ加工事例2

この検査装置(ステンレス製の多角曲げブラケット)は、社内で一貫製作を行った機械組立部品になります。この多角曲げブラケットを製作する時には、サッシR0.2の上金型とV12の下金型を使用し曲げ加工を行います。この時に注意するのは、この多角曲げブラケットは8工程の曲げ加工で完了するのですが、1箇所ずつの曲げ工程で角度を出してしまうと4工程目で曲げられなくなることです。その為、3工程目で角度を1度で出さずに90度の曲げを135度に留めておきます。そして次の曲げを進めた後に、3工程目で上金型を替えて2度突きをして角度と寸法を出します。その後、両サイドに取り付ける曲げ加工を行った加工部品を溶接工程のTIG溶接で強固に仕上げます。溶接後は専用の焼け取り機で溶接焼けを除去し仕上げています。
この様に特殊な形状で曲げ工数が多い加工では、製品の形状から使用する金型の選定を行い曲げ順序を決めシミュレーションを行います。当社では板金加工や切削加工、溶接、組立まで一貫対応ができることから、多数の加工法を組み合わせた製作ができるので、設計段階から品質の向上や材料費・加工費のコストダウンにつながる提案が可能です。

>>詳しくはこちら!

製缶板金加工、曲げ加工は当社におまかせください!

製缶板金加工と曲げ加工について、ご理解いただけましたでしょうか。
当社は製缶板金加工を得意とし、板金加工・機械加工・溶接・塗装まで社内で一貫対応しています。製缶板金加工の委託先をお探しの皆様、製缶板金加工にお悩みをお持ちの皆様、お気軽に当社に御相談ください。

【製缶加工に関わる、技術ハンドブックの無料ダウンロードが可能です!以下よりダウンロードください】

techmaterial

>>こちらからダウンロード!