Before (改善前)

 板金加工の一つにプレートの曲げ加工を行う場合があります。例えば、上記の製品のように250mmの長さ・高さ45mmで90°に曲げます。この製品には250mmのところでスリットが入っており、そのスリットにより曲げる場所を明確にしています。しかし、スリットの幅が十分に確保できない場合は、矢印の部分の端面同士が干渉してしまい製品が変形する恐れがあります。

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After (改善後)

 プレートの曲げ加工を行う際にスリットを入れる場合、スリットの先端部分に穴をあけることで製品の品質を向上させることができます。上図のように、スリットの先端部分に加工を施すと、曲げによる板の変形・干渉がなくなります。また、スリット自体に十分な間隔がない場合などは、曲げ加工時のにげを作っておけば曲げ加工をすることが可能で製品精度を確保することができます。

POINT(要約)

 板金加工品の中で、曲げ加工が複数ある場合や曲げ位置近くの製品端面が干渉する時があります。このような場合、事前に穴をあけるなどをして、曲げ加工時のにげを作っておくことで製品の端面での干渉を防ぎます。これにより、製品強度・精度の向上を図ることができます。