上記のような複数の板厚別の材料を使用して、コの字型などの形に溶接を行う場合は強度・精度を出すために開先加工を行って溶接を施します。しかし、使用用途によっては上記のような設計だと強度不足の場合があります。例えば、製缶架台等の製品は上に置かれるものが非常に重く、それを支えるための強度が必要不可欠です。このような用途の場合、開先加工では強度不足となります。

　製缶架台等の強度が必要な製品を製造する際に、補強用の梁を入れることで必要な仕様を満たす場合があります。梁を入れずに開先溶接だけ行ったほうが、当然工数はかかりませんが、仕様を満たせず不良品となってしまいます。多少コストアップはしますが、強度が必要な製品に関しては、上記のようにリブや下部に梁を入れるように設計変更することで品質を向上させることができます。