Before (改善前)

 プレートに丸材を置いて溶接組立を行うと、溶接の熱によって丸材が引っ張られます。丸材が引っ張られることによって、取り付けた丸材が傾いてしまう可能性もあり、精度にばらつきが発生してしまいます。また、このような丸材は機械組立で嵌合部として使用されることも多いため、精度にばらつきが起こってしまうと、組立品全体の精度を出すとこができなくなってしまいます。また、丸材の強度も不安定であるため、丸材の破損トラブルも引き起こしてしまいます。

V

After (改善後)

 プレートに丸材を差し込むように設計変更することで、精度のばらつきを抑えることができます。差し込むことによって丸材の位置が安定し、その後に溶接を行っても丸材が傾くこともありません。また、丸材の取り付け強度も高くなります。プレートに丸材を差し込んでない場合には、強度不足によって丸材が折れる可能性もありましたが、差し込み式であれば十分な強度を確保することができます。

POINT(要約)

 上記のような設計方法は、強度が求められるシリンダーブラケットなどには最適な方法です。機械加工品の中でもブラケット類は荷重を受けることが多い部品であるので、強度を確保できる設計を行うことで、強度不足によるトラブルの発生を防ぐとこができます。