Before (改善前)

 機械加工品において上図のようにすり割の加工がある場合、機械加工でφ100のサイドカッターを使用し加工すると、サイドカッターでの切り込みは32mm程度までしか出来ません。そのため、上図のように40mmのすり割り加工が必要となるサイドカッターでの加工ではなく、ワイヤー加工機での加工となります。ワイヤー加工機はサイドカッターに比べて加工チャージが高くなるので、コストアップに繋がってしまいます。

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After (改善後)

 設計上問題がないのであれば、すり割り長さを30mm以下に変更出来れば、サイドカッターでの加工が可能となりコストアップを回避することができます。サイドカッターは長くて深い開放溝の加工に向いていますが、加工できる長さにも限界があります。上記のように加工限界値を踏まえておくことで、加工チャージの安い方法にて加工を行うことができるようになります。

POINT(要約)

 機械加工においては、その加工方法はいくつか選択肢があります。しかし、最適な加工方法を適用しなければ、必要以上に加工費用がかかってしまいます。上記例のように、ちょっとした寸法の変更を行うことによって加工方法の選択肢が広がり、コストダウンを行うことが可能になります。