Before (改善前)

 リブ溶接によって強度を出す機械加工品は、リブ溶接を行うとその溶接熱によって歪みが生じます。そのため、溶接後に外側を削って熱による歪みを除去し、直角度を出すことになります。しかし、上記のように本来必要な厚み分しか図面指示がなければ、外側を削って直角度を出すことができず、歪み取りによって直角度を出さなければならず、精度を出すためには多くの加工時間が必要となってしまいます。

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After (改善後)

 あらかじめ削り取る”削り代”を考慮した設計を行うことで、高精度な直角度を適切な生産リードタイムで実現することができます。例えば、上記のように12mm必要な箇所があるのであれば、14mmのプレートを用いて、リブの溶接後に2mm削り取ることで直角度の出た12mmのプレートを製作することができます。リブ溶接による歪み取りが不要となるので、不要な生産リードタイムが発生しません。

POINT(要約)

 機械加工の組立品は、高い強度が要求されるため、リブ溶接が必要な場合が多くあります。リブを溶接するとどうしても熱による歪みが発生してしまいます。組立時に必要となるプレートの厚みや角度と作業内容を考慮することで、最適な図面指示を行うことができます。